太平洋プレート:内部で力の向き変化 大地震発生しやすく [ニュース記事]

太平洋プレート:内部で力の向き変化 大地震発生しやすく


東日本大震災後、宮城、福島両県沖の太平洋プレート(岩板)内部にかかる力の向きが変わったことを、海洋研究開発機構の尾鼻(おばな)浩一郎主任研究員(地震学)らが観測で初めて突き止めた。

プレート内で大地震が発生しやすい状態になったといい、観測体制の強化が急がれそうだ。
31日付の米地球物理学連合の学術誌に発表した。

東北地方は北米プレート上にあり、その地下には太平洋プレートが潜り込んでいる。
大震災は両プレートの境界で発生した。

同機構は震災後、太平洋プレート内部を震源とする地震が増えたことに着目し、同プレート上の海底(東西約80キロ、南北約150キロ)に地震計20台を設置。昨年4月下旬から約2カ月間の調査期間中に発生した地震のうち、仕組みが判明した50個を解析した。

その結果、震源は深さ10~40キロに分布し、ほとんどが左右に引っ張り合って断層がずれ落ちる「正断層型」と分かった。
一方で、圧縮されて断層がせり上がる「逆断層型」は一つもなかった。

震災前の観測では正断層型は深さ約20キロまでで、それより深い場所では逆断層型だった。
この変化の影響で、地殻の割れは通常深さ20キロ付近で止まりプレート内地震は大地震になりにくかったが、今回の変化で40キロまで割れが到達可能となり、マグニチュード8級の大地震が発生しやすくなったという。【西川拓】


2012年1月31日 3時00分(最終更新 1月31日 9時42分)
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120131k0000m040133000c.html
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